2023.08.28

【解説】eスポーツ大会・イベントを開催する方法と準備に必要なコト
eスポーツ専門放課後等デイサービスTJ-es

こんにちは。札幌eスポーツ専門放課後等デイサービス「TJ-es」です。
eスポーツ専門放課後等デイサービス TJ-esは、13歳〜18歳(中高生)の世代が、eスポーツを通して将来必要な働き方・働くスキルを学べる場所です。

TJ-esでは『eスポーツ(PLAYER)』のカリキュラム以外にも、
イベント企画・運営(EVENT PLANNING)』のカリキュラムがあります。

今回はその一つとして、大会の開催方法から準備に必要なことを紹介いたします。
今回紹介する例はあくまで一つの例となりますので、ご参考程度にしていただけますと幸いです。


大会開催までの流れ

「大会とかイベントを開いてみたいな~」と思ったら、まず大会までの全体像をイメージすることが大切です。
大会・イベント開催の流れは基本的に以下のようなプロセスが必要になります。

それぞれ当たり前のようにも見えるのですが、当たり前なことだからこそ油断すると準備不足に陥ってしまった大会に参加したことがあります。
参加者に良い大会だったと最後に思ってもらえるように最大限努力しましょう。

ここからは、各項目について、順番にお伝えしていきます。

1.大会概要の作成

「大会やりたい!」という気持ちが高ぶると、すぐに日程を決めて参加者を募りたくなると思いますまずは落ち着いて大会概要を作ってみましょう。

大会概要を作ることで、自分でもどんな大会が開きたいのかが少しづつ形になっていくと思います。必要な要素はさまざまですが、今回はTJ-esスタッフが開催する場合を例に紹介していきます。

■大会説明
文字通り大会の説明です。どのような大会なのかを明確に記載します

■大会目的
どのような目的をもって大会を開きたいのか、この大会を通じて何を伝えたいのかをまとめる

■参加条件、参加資格
大会に参加するための条件、ランク制限などある場合はわかりやすく伝える

■大会スケジュール
エントリー、大会の日時、スケジュールなどを決める

大会概要の告知について

大会概要の告知方法ですが、投稿後に修正しづらいTwitterのようなSNSよりは、HPGoogleスライドといった修正しやすい媒体を使うことをおすすめします。

▲このようにGoogleスライドで大会概要を作成して、TwitterではGoogleスライドのURLを公開して共有する。このようにすることでSNSの集客のしやすさとGoogleスライドの修正のしやすさのいいとこ取りができるのでおすすめです

▲HPがあるのであればそちらで投稿するのも◎。こちらも簡単に内容を修正できるので、対応しやすいです。メリットはGoogle検索で不特定多数の人に見られる機会があることです。(参考:https://transit-tjes.net/2022/12/3944/

2.コンセプトやルール、賞品などを決める

大会概要が概ね完成したら、次は「コンセプトやルール、賞品」なども決めていきましょう。大会概要をイメージすると、具体的な大会のイメージも湧いてくると思います。個性のある企画やルールを決めてほかの大会と差別化を図るのもいいでしょう。

■出身地
出身地限定や東西に分けたチーム戦など

■年齢制限
○○歳以上など

■チーム内容で縛る
当日ドラフト、男女ペアなど

■限定ランク
○○ランク以下、○○ランクは1名までなど

■武器、操作方法
○○武器禁止、キーマウ限定など

集客、売上(参加費必要の場合)にも関わってくる部分ですので、自分の企画力をフルに発揮できるチャンスです!
ただし、集客が見込めない場合や初めて大会を開催する場合には、縛りや禁止事項は少ない方がいいでしょう。

規約の確認も忘れずに

特に高額の賞金や参加費を募る場合には注意が必要になりますので、事前にゲームの規約や各種法令を必ず確認しておきましょう。

3.大会を開くのに必要な環境

最後に大会を開くために必要な環境についても確認していきましょう。PCのタイトルであれば、配信に必要な環境がそろっていれば必要最低限の大会は開くことができます。

ただし実況配信を行うのであれば、ネットワーク環境には注意をしておきましょう。有線接続にしたりプロバイダを見直してみましょう。

▲参考までに以前開催した大会の環境はこんな感じです。メインのPCは実況配信用(デュアルモニター)、情報を確認するためのサブPC(ノート)、実況するためのマイクいった構成です。

運営体制、協力者の募集

大会の内容が決まってきたら、運営体制についても考えましょう。
使用するゲームタイトルや規模、ルール内容によっても異なりますが、下記のように4名ぐらいで役割を分けられるといいでしょう。

・主催(進行)
・配信/実況担当
・集計担当
・Discord担当

主催者が大会に参加するか否かといった条件によっても変わるので、自分のやりたい大会に合わせて役割を当てはめてみてください。
小規模の大会であれば慣れたらひとりでも大会は運営できます。

4.告知、参加者の募集、SNS、エントリーフォーム

いよいよ大会の告知と参加者の募集開始です。大会の告知は主催者がメインに使っているSNSを使用するのが望ましいです。
ゲーム界隈ではTwitterでコミュニケーションを取っている方が多いので、まずはTwitterで告知してみましょう。

https://twitter.com/tjes_7/status/1692389013397913942


告知期間は1カ月程度を取り、その間にエントリーの期間も設けます。
また初めて大会を開催する場合は、友人や参加いただけそうな方に連絡をして参加をお願いすることをオススメします。

Twitterでパッと見て知名度のない大会にエントリーされる方はまれです。
「面白そうな大会だな」と思った人が100人だとしても、実際に応募するのは数名です。
そのため、地道な活動とSNSでの告知も何度も行いましょう。告知内容も角度を変えて目にとどまるように工夫していきます。

エントリーフォームの作成

エントリーフォームはGoogleフォームを利用するのが簡単です。
エントリーするのに必要な事項や上限の設定を行ったり、質問事項の項目なども作成できます。

1.GoogleFormsのページへGoogleアカウントでログイン

https://www.google.com/intl/ja_jp/forms/about/へ移動し、「フォームに移動」をクリックすると、ログイン画面に移行するのでGoogleアカウントでログインします

2.「新しいフォームを作成」から「+」ボタンを選択

▲画面左にある「+」ボタンをクリックして新規フォームを作成しましょう

3.大会の概要を記載、必要な質問事項を作成する
参加者への連絡方法、大会のルールへの適合確認、エントリー時のチーム名など、大会概要に対して必要だと思う項目を記入していきます。

参考までに昨年末に開催したBattle Trip【トリオ最協決定戦】のエントリーフォームの一部をご覧ください。

参考:

スポンサー募集

自主大会であれば必ずしもスポンサーの必要はありません。
でも…スポンサーがいる大会って憧れませんか?

筆者自身、大学生の時にイベントで大手食品会社に広告と食品を協賛いただいた経験もあり、お陰様で雑誌に紹介をしていただけました。協賛いただいたきっかけですが、会社のHP問い合わせフォームから連絡を行い、お返事をいただいたことがスタートでした。

問い合わせ先については、メーカーさんのホームページにリンクがあることが多いです。
eスポーツに携わる企業の場合は協賛依頼の専用窓口がある場合も多いです。
基本的には一般的な問い合わせ先から連絡をしてみましょう。

なお、企業への問い合わせは、しっかりと下調べした上でメールを作り込みましょう。
また、メールを見る方は専門外の方のこともあるため、専門的なワードを除くなど意識して失礼のないようにしましょう。

▲TJ-esの場合もページ上部に「お問い合せ」というリンクがあり、そこから問い合わせができるようになっています。

なお、アプローチをして返事をもらえる可能性はかなり低いです。筆者も数十社に連絡をしましたが、返事をいただいたのは数社だけです。スポンサーのお願いをして、担当者の目に留まる可能性はほんのわずかだということも念頭に置いておきましょう。

地域性のある大会や、参加者、視聴者の特性に合った商品を扱っている企業などにアプローチすれば、両者にとってメリットのあるものになりますのでご参考までに。

また、企業というものはだいだい一年ごとに予算が決まるものです。
協賛する予算も決まっている場合があるため、早めに連絡するべきでしょう。

5.コミュニケーションツールの整備・参加者確認・ルール周知

大会参加者との連絡を行うためのコミュニケーションツールの準備を行います。ツールはいくつかありますが、eスポーツ界隈では、Discordというコミュニケーションツールが一般的です。

Discord:
https://discord.com/


詳細は以前記載したブログをご確認ください。
Discord(ディスコード)とは?LINEやZOOMとの違い

参考までにTJ-esがDiscordで作成したサーバーは下記の通りです。

▲サーバーに入ると、まずは大会の概要がわかるチャンネルに飛ぶようにしています。

6.タイムテーブルの作成

当日の進行がスムーズに行くようにタイムテーブルの作成を行いましょう。

慣れていればタイムテーブルがなくても差し支えないですが、運営が二人以上の場合は当日の流れがまとまっていないと無駄な待ち時間や段取り間違いが起きて、参加者の大会への印象がかなり悪くなってしまいます。

参考までに以前使用したタイムテーブル(台本)はこんな感じでした。

▲こういったタイムテーブルを運営陣で共有しておき、常に今何が起きているのかを把握できるようにしておくことが大切です。

テストマッチの実施

参加者メンバーがそろってきたら、テストマッチを実施しましょう。テストマッチとは、大会の予選や本戦とは別に、より大会の形式に近い形で試験的に試合を行うものです。進行の粗出し、参加者へのルール周知、運営と参加メンバーのコミュニケーションなどを目的に実施していきます。

テストマッチについては、大会概要発表時に日程に組み込んでいてもOK、適当に日程を決めて集まれるメンバーで行っても良いでしょう。
ただし、ルールが複雑な場合や進行が心配な場合は、あらかじめ日程に組み込みテストマッチ参加希望者を募ってリハーサルを行いましょう。

テストマッチの中で問題点が出たら本番までに改善します。

まとめ

筆がノって長くなりましたので、この辺りでまとめたいと思います。
大会・イベントの開催は大変な部分も多いですが、新しい出会いもたくさんありますし、終わった時の達成感も得られます。何よりとっても楽しいです!

当日は参加者が来ないなどイレギュラー対応もあるでしょうが、事前に『もしも』が起きた時の対策をしておきましょう。

お気軽にお問い合わせください

現在、札幌eスポーツ専門放課後等デイサービス「TJ-es」では、将来の就職に向けて学びたい中高生の方やその保護者のみなさま、学校やクリニックのご担当者様からの見学・利用体験・ご相談・ご質問などを随時受け付けております。

障害者手帳や療育手帳をお持ちでない方も、医師の診断があればサービスを利用することができますので、お気軽にお問い合わせください。

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